青嵐

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1948年(昭和23年)6月 『講談雑誌』

 新婚早々の登女の前にあらわれたのは、生まれてまもない夫の息子だった。

 登女は驚き、夫を憎みもするが……

 夫を信じ抜こうとする妻の揺れ動く心をみずみずしく描いた、山本周五郎の傑作短編!



■登場人物紹介

伊能半兵衛……登女の夫で、表祐筆。草木収集に命を燃やす。

登女……半兵衛の妻。結婚後夫に隠し子の居ることを知らされ、動揺する。

萩女……登女の姑。

おつね……半兵衛の愛人。登女を訪ねる。

松太郎……半兵衛とおつねの子。

遠藤又十郎……半兵衛の友人。表祐筆。

お由……伊能家の下女。

平助……伊能家の下僕。

土井硯斎……外科医。

作蔵……農家の主人。松太郎の預け先。

岩沼久左衛門……表祐筆支配。半兵衛の上司

宇野蔵人……老職。

粕谷図書……大寄合。藩政監査。半兵衛の仕事を後押しする。



■用語集

当歳……トウサイ・その年に生まれたこと

首肯……シュコウ・納得し賛成すること

祐筆……武家で、文書記録の作成を司った

本草綱目……中国明代の本草学研究所。52巻、1590年刊

恬淡……テンタン・欲がなく、物事に執着しない様

入費……ニュウヒ・物事をするのにかかる費用

讒ブ……ザンブ・事実でないことを言い立てて他人をそしること

潮見櫓……海城、水城に存在するヤグラのこと。水上交通の監視と、海に面した門の防備とを行った。赤穂城、福岡城、宇和島城などに存在した。福岡城の潮見櫓は崇福寺にあるらしい。



■この動画の目次

0:00 青嵐 一

7:27 青嵐 二

15:15 青嵐 三

22:30 青嵐 四

29:37 青嵐 五

36:37 青嵐 六

43:47 青嵐 七

50:57 青嵐 八

57:28 青嵐 九